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低燃費住宅は高性能な住宅だけに、設計を一つ間違えると、
普通の家よりも性能の悪い家になってしまいます。
低燃費住宅の性能を十二分に発揮させるために、設計者がどんなことを考えているのか、
今日は設計のポイントの一つ「風」についてお話します。
環境にいい建築をつくるために、周辺環境を考えることは必要なことですし
気持ちのいい空間をつくるのに、風を考慮することはとても大事なことです。
■低燃費住宅は風を読む
敷地に立つ時も、どこから風が入ってきて、 どちらへ風が抜けていくのかを考えます。
リビングやダイニングに一番気持ちよい風が吹くには建物をどう配置すべきか、どこに窓を設けるべきか。
風速や風配図と言われる気象データなどを参考にして、季節ごとの風向きや風の強さなどを把握したりもします。
風配図ではこのように季節によってどちらからの風が多いかが分かります。
風向きは地域によって異なりますので、地域に根ざした設計が必要になります。
こちらは「新木場」の風配図ですが、これを見ると北と南に窓を設けると
家の中を風が通っていくのがイメージできます。
窓の開く向きによって、風の通る量が10倍変わるという実験データもありますから、
窓が果たす役割の大きさが分かっていただけるかと思います。
■吹抜けを二つ、つくりましょう
風通しを良くするために、家の中にも風の通り道が必要です。
特に影響が大きいのは、上下の空気を動かすための吹抜けです。
「低燃費住宅には吹抜けを二つ作りましょう」というお話をお客様によくお伝えします。
どの家にも階段がありますから、あと一つ空気を通す何かがあれば、 家の空気がグルグル廻るようになります。
シーリングファンやサーキュレータを合わせて使えれば、さらに効果は高くなりますね。
大きな吹抜けでなくても大丈夫です。
こちらの家では、床の一部をスノコ状にして下の階にある玄関に、空気と光が廻るようにしています。
■引戸で開け放つ
また、お部屋を仕切るドアも、なるべく開けておけるよう引戸を使うことが多いです。
引戸ですと開けたままでも邪魔になりませんし、 何枚か組み合わせれば大きく開口することも可能です。
お部屋を使わない時は、ドアを開けておいて、風通しを良くしておく。
そして、必要な時だけドアを閉める。
前回のお話に出てきた「家族の気配を感じられるような開かれた家」は こんなところに繋がってきます。
低燃費住宅はエアコン1台で空調をまかなうことができるくらいの性能がありますが、
それもエアコンの風が家全体に行き渡ることが大前提です。
オープンな間取りの家にすることによって、より快適な家になることがご理解いただけましたでしょうか?