大切な家族の健康を守る家

冷えは万病のもと

 

cold「冷えは万病のもと」この言葉をご存知の方も多いのではないでしょうか。実際に何がしらの病気を抱えている人は大抵の場合、体が「冷え」ています。

日本で古くから存在した東洋医学には「未病」という言葉があります。未病とは、病気になる前の状態、なんとなく体調がすぐれず、放っておくと病気になりそうな状態の事を指します。冷えは未病でありそのままでは深刻な病気を引き起こしてしまう状態と考えられていました。

未病を改善するためには、特に日々の生活の中で体を冷やさない工夫が必要とされています。
低燃費住宅の様な冷暖房を極力必要としない「温熱環境に優れた住まい」は、体から極力熱を奪わない、健康で快適に過ごすための健康住宅なのです。

お子様のアレルギーも「温度バリアフリー」で改善

近畿大学岩前篤教授によると、断熱性能を向上させていくと、気管支喘息やアトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎等の症状が右肩上がりに改善していくといった調査報告が発表されております。

室内温度が一定になる事で、基本的な体力が失われにくくなり、病気の発生率が低くなったと考えられております。「温度のバリアフリー」は高齢者だけでなく、小さなお子様にとって「あったかい家」は、健康住宅の絶対条件と言えます。

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例えばアトピー性皮膚炎というものは、断熱性能の高い住宅に引っ越すと、6割、7割改善することが発表されています。私どもも経験上、多くの高断熱住宅を提供していますが、やはり改善する方が多いことを経験しています。

ではなぜ断熱性能が高いとアレルギー症状が改善するのか?理由はおどろくほど簡単です。

寒い家では「鳥肌」がたちますね。「鳥肌」とは、体の芯を寒さから守る為、皮膚表面の血管を締める生理現象。つまり、熱が漏れることを防ぐために、皮膚表面の毛細血管に血を通わせないということです。

皮膚には血が殆ど通っていないのですが、兵糧が絶たれた皮膚は免疫力が発揮できるのでしょうか?

アレルギーとは自己免疫疾患病であり、ストレスは大敵です。本来、お子様の持っている免疫力で、対抗できるレベルのアレルギー物質だったとしても、家が寒い為に、部屋を移動する毎に発生する過度な室温差という強いストレスで鳥肌がたつ。血が来なくて、栄養や酸素も来ない状態にされた皮膚が、アレルギー物質に対抗できるのか?という事を考えてみる必要がありますね。

だからこそ、本来の免疫力が発揮できる環境を、年間通して提供してあげることが出来れば、岩前教授の研究データの通り、大半の方はアレルギー症状が緩和されるようになります。

勿論すべての方が緩和するわけではありません。

アレルギーは自己免疫疾患です。個人差が大きく、微量のアレルゲンでも、大きなアレルギー反応を示す方もいらっしゃいます。でも、本来の免疫力で十分に対抗できる場合がかなり多いということは、ご想像に難しくないのでないでしょうか。これは、食物アレルギー以外のアレルギーの多くに言えることです。喘息も同じ、気管支がアレルギー反応を起こしやすくなるのは、冷たい空気を吸って気管支が冷やされてしまうことで、呼吸器に過度なストレスが発生し、免疫力が低下していることが要因として大きいからです。

健康を犠牲にしてまで、節約する価値のあるものって何でしょうか。私には思いつきません。

 

 

 

「温度バリアフリー」は健康住宅の絶対条件

健康住宅としてはシックハウス対策以上にもっと大切かつ深刻にもかかわらず、ほとんどの方がご存じない要素、それは「家の中の温度差」による健康被害。いわゆるヒートショックと呼ばれるものです。

例えば、脳卒中や心疾患等の血管系の病気で亡くなる人は約28%。その原因として最近注目されているのが「家の中の温度差」。特に寒い冬場浴室やトイレ等で亡くなった方の多くは「家の中の温度差」によって血管系の疾患を起こしている事は、かなり前から大学の専門家などから警笛を鳴らされていました。

断熱・気密性能の悪い家は家全体を温めるのには非常に大きなエネルギーを必要とする為、住人は自分の居る部屋だけを温めています。その為、使っていなかった部屋や廊下、浴室等は非常に寒く、リビング等の居室は暖かい状態となり、ヒートショックの起きる危険な環境が出来上がります。

「温度のバリアフリー」は健康住宅の絶対条件だったのです。

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高齢者の浴槽での溺死が世界で最も多いのが日本。諸外国と比較すると溺死者の割合が数十倍にも及びます。

なぜこのようなことが起きるのか?簡単に原因をご紹介いたしますと、特に冬場に高齢者の溺死は増加します。家が寒いと、暖まりたいのでお風呂の湯温が高めになる傾向があります。
そして、お風呂に入る前に寒い廊下を通り、冷えた脱衣所で服を脱ぐ間に鳥肌が立ち、(血管を絞めるため)血圧が上昇します。その後熱いお風呂につかると、一気に体中の毛細血管が開きます。
この時本来ならば心臓が鼓動を速めて血圧が下がりすぎないように調整するのですが、循環器系が弱ってきている高齢者はうまく出力を調節できないことがあり、血圧が下がりすぎて脳に十分な血液を送ることが出来なくなることがあります。(湯船に入った瞬間にフワッとする感覚がありませんか?あれは実は失神の初期症状なのです)
そのまま気を失って浴槽で溺死。総務省の統計ではこのような溺死者が毎年4千人以上いらっしゃいます。

毎日浴槽につかる習慣があり、断熱性能の低い家が多く、暖房費がもったいないからという理由で居室の一部しか暖房をしない為に起こる日本独特の深刻な健康被害です。家の断熱性能が足りないばかりに、安住の地であるはずの自宅が凶器になる、本当に恐ろしいことではないでしょうか。

さて、あなたのご自宅(ご実家)はヒートショックという凶器になっていませんか?

※ヒートショックについて詳しくはこちら「ヒートショックの原因と対策は?

平均寿命と健康寿命

現在の平均寿命では女性は87歳、男性が80歳となっています。ところが、健康寿命(介護の必要が無い年齢)は女性が74歳、男性で70歳となっており、女性で13年間、男性に至っては10年間も介護が必要な期間が発生しています。

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「健康寿命」とは、健康で支障なく日常生活を送ることができる期間。生活の質(QOL)を重視する考え方に基づき、WHO(世界保健機関)が2000年(平成12年)にこの概念を公表しました。平均寿命から介護や病気で寝たきりの期間(介護が必要な期間)を引いたものが健康寿命です。例えば80歳まで生きたとして、自宅介護に5年、そして3年間入院年した場合は健康寿命は72歳となります。いくら長生きしても、寝たきりの期間が長くQOLが低いと微妙ですよね。これからの長寿社会ではいかに健康寿命を延ばすことが出来るかが重要ではないでしょうか。

また、内閣府によると医学や環境の変化により、現在30代の方の場合の平均寿命は、女性は90歳、男性は84歳まで伸びると想定しています。一方で平均寿命の伸び率と健康寿命の伸び率を比較すると健康寿命の方が伸び率が低い為、しっかりと考えておかないと、QOLの低い期間がさらに伸びる可能性が高い状態と言えます。

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さて、そんな中慶応義塾大学伊香賀教授によると、平均室温が高くなる高断熱住宅と、普通の住宅にお住いの高齢者の健康寿命を比較してみたところ、高断熱住宅にお住いの高齢者の方が健康寿命が大幅に高くなっています。あったかい家に暮らしている方が健康寿命が延びる可能性を示唆しており、世界でも類を見ない高齢化社会を迎えるにあたって国を挙げて「住宅と健康の関係」の研究が始まっています。

低燃費住宅では、伊香賀教授の想定している14.6℃をさらに上回る17℃程度の室温を確保できるため(間取りによりますが)QOLな生活を過ごせる可能性が飛躍的に高まる住宅と言えるのではないでしょうか。

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出典:慶応義塾大学伊香賀研究室(右)より

住まいには健康を左右する力がある

低燃費住宅はは東洋医学の思想に基づいた「体温を高める住まい」です。

住まいは薬や医療器具の類ではありませんので、必ず病気を治せるとは断言できません。

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しかしながら不快な温度差やカビ・ダニ等のアレルゲンの排除等の様々な体へのストレスを軽減させる事で、健康な生活には必ずプラスに働くという自信はあります。

健康とは文字のごとく、「人」と「建物」と「食物」がバランスをとれた状態ですから、建物を健康仕様にする意味と意義は十分にあります。

 自然素材=健康住宅とは限らない

健康住宅という言葉は非常に曖昧なもので、一般的には無垢材や塗り壁などの「自然素材」を使用し、新建材の使用を減らした家が健康住宅と考え、人工化学物質を排除したシックハウス対策の家を健康住宅、日本では「健康住宅=自然素材住宅」という図式が大半を占めています。

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シックハウス対策とは自然素材を使えばOKといった単純なものではなく、ホルムアルデヒド等の室内の化学物質対策だけにとどまらず、臭気対策、カビやダニ等のアレルゲン対策、室内二酸化炭素濃度や温度・湿度まで考慮して初めてシックハウス対策と呼ぶことが出来ます。

化学物質対策は当たり前、温度・湿度を適切に制御してこそ初めて健康住宅とよべる住まいになります。

東洋医学の思想に基づいた健康住宅

toyo肉体的にも精神的にも、低体温と病気の相関関係は高く、体温を高くすることが 万病の予防策とされる東洋医学の発想が注目されています。低燃費住宅は東洋医学の思想に基づき、ドイツの最新の建築物理学を取り入れ、日本の気候風土に合わせて設計する「体温を高める東洋医学式健康住宅」です。自然の力を最大限活用する事で自律神経を整え、体温と免疫機能を高めるのが私たちの目指す本物の健康住宅です。居室間の室温変化を出来る限り低減するために断熱性能を高め、調湿建材を活用し、太陽の光や風を活かす等、可能な限り自然の力を活用します。「ただ自然素材をつかっただけの家」ではこういった効果は期待できません。 

 

※参考文献

【不調の理由は家にある?】ヒートショック、PM2.5、カビ、アレルギーを予防できる住宅の秘訣は東洋医学

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