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世界で最も家が短命な日本の家づくり
日本で戦後に建てられた木造住宅の寿命は約30年とされています。その他にも色々な統計データがありますが、おおむね30年で建て替えられているのが一般的なようです。では世界基準で見るとどうでしょうか?アメリカ55年、イギリス55年、日本の2〜3倍は当たり前の様ですね。ちなみにドイツは80年ですが、第2次世界大戦で大半が延焼してしまったからだそうで、実際に築数百年の建物が現役でゴロゴロしています。
高温多湿な日本の気候風土は建物を激しく痛める
さて、ではなぜ日本の家だけこんなにも寿命が短いのでしょうか?一言で言うと高温多湿な環境の影響で「家が腐る」からです。雨が多く紫外線も強い日本の四季は外壁を日々痛めます。高温多湿な気候風土はシロアリが最も好む条件です。断熱気密を正しく行わないと、壁の中の結露「壁体内結露」によって家が腐ります。このような厳しい気候風土のなか、作り手は長く使う前提で素材を選ばず、住まい手も適切なメンテナンスをしない為に、30年しか持たないのです。
勿論適切なメンテナンスをしっかりと行えば、60年使う事も出来ます。ただし、その場合のリフォームコストは、もう一回建て替えるぐらいコストがかかってしまいます。トータルコストが最も安くするためには、最初から60年以上使うつもりで、一つ一つの素材に、しっかりと長持ちする材料を使う必要があります。
低燃費住宅がこだわる、長持ちする家づくり
低燃費住宅では、家が長持ちすることがとても大切なことだと考えています。最低でも60年、出来れば100年孫子の代まで長持ちする家をコンセプトに、様々なこだわりを持っています。
なぜ最低60年かというと、日本では30代で家を建築する方が多いためです。現在の平均寿命では女性は87歳であり、35代で家を建てた場合には約52年は必要となります。さらに、内閣府によると、医学や環境の変化により、現在30代の私たちの平均寿命は、女性は90歳、男性は84歳まで伸びると想定しています。つまり、今よりもあと+4年足して最低56年は奥様には家が必要という事になります。
少し余裕を見るとしても、最低でも60年は家の寿命は必要となります。逆に30〜40年後の70〜80代で家を建て替えるというのは、少子高齢化で社会保障に期待できない日本では、非現実的な人生計画と言わざる負えませんね。
長持ちさせる家づくりは、日本では少数派
残念な事に30年で建て替えることが許容されている日本では、家を長く持たせることを真剣に考慮できる工務店やハウスメーカーはごく少数派です。デザインやコストダウン等の小手先にばかりに目が行ってしまい、壁の中の湿気までを真剣に考えている造り手は皆無に等しいのが現状です。世界的に見てもまれなほど高温多湿な環境を持つ日本で、本気で100年以上持つ低燃費な家を造ろうと考えたら、どうしても手間がかかる為、それなりのコストがかかります。ローコストメーカーの様に安く作る事だけを考えたら、長持ちしない安い部材を使い、技術の未熟な職人に手間を削らせ、工期を詰めて造れば簡単です。その結果30年持たない家が日本中にはびこってしまっています。
住まいが長持ちすると、金銭的にも大きなメリットが発生します。現在の一般的な住宅の寿命は30年、自分たちが使うのだけでも2回建てなくてはいけません。子供の事まで考えると、4回も建て替えることになりますので、ローコスト住宅だったとしても6千万円以上の費用が掛かります。これにメンテナンスと光熱費を加えると1億円近くの投資です。一方100年以上持つ住宅を造ったとすると、建て替えの必要がありませんので数回のリフォームのみで済みます。ザックリ計算でも6千万もあれば十分ではないでしょうか。
また、長い間使う事を考えると、長期的なエネルギーコストの上昇は考慮しておく必要が有ります。100年後のエネルギーコストを予測する事は困難ですが、基本的に低燃費にしておけば、エネルギーコストが将来高騰しても対応に困りません。
長持ちする家づくりのポイントは、こちらをご覧ください
「家に関するライフサイクルコストを節約する方法を大公開!」
低燃費で長持ちする家は資産となり、人生をより豊かにする
新築時にちょっと頑張って長持ちする家を造っておけば、子供に大きな財産を残す事ができます。住まいのスクラップアンドビルドによる資源の無駄遣いを抑える事で、地球環境保護にも大いに貢献出来ます。そして何より、非常に快適に過ごす事が出来ます。
ヨーロッパでは数100年使える住まいが当たり前で、子供はリフォーム費用だけを負担する事で悠々自適な人生を謳歌するのが当たり前となっています。世界一勤勉とされている私たち日本人が、30年で無価値になる家にセッセとお金をつぎ込んでいる姿は、国外からは非常に滑稽に見えるそうです。
低燃費住宅がこだわる家を長持ちさせる方法ダイジェスト
外壁は本場ドイツから取り寄せた、天然石を原材料としたロックウールラメラという特殊な外壁材を使用しています。ロックウールラメラは、日本で一般的に使用されている30〜40年程度で交換が必要となるサイディングなどの外壁材と違い、玄武岩を加工して製造しているので要するに石であり、(高い防火性能と耐久性を誇っています)半永久的に朽ちることなく使い続けることが出来ます。(汚れますので美観の為の塗装は必要)
屋根材は耐久性の短いスレート葺きではなく、長持ちする瓦葺きを採用しています。(特にアスベスト(防火材として使用されるほど耐熱性が高い)が規制されて以来、耐熱性が低下したため、スレート葺きの屋根の耐久性は大幅に低下しています。(30~40年で交換が必要)
基礎は幅17cmで立上りかぶり厚最薄部4cm以上(通常3㎝)、そして一般的な住宅では推奨されるコンクリート強度は21N(最低は18Nでローコストでよく見かける)の所、弊社では30Nの高強度コンクリートを標準で使用しています。(耐久性は※18N=35年、21N=50年、30N=100年とされています。)
シロアリの被害を予防するために断熱は床断熱とし、シロアリが侵入する経路である蟻道のチェックが出来るようにしております。一般的に省エネ住宅では基礎断熱が最近では主流となっています。理由は、基礎断熱の方が床断熱と比較して若干ながら省エネ性能が高いから。しかしながら、シロアリ対策の方法が限定され、基礎断熱は蟻道の確認が出来ない等、シロアリリスクを増加させてしまうので弊社ではあえて採用していません。省エネと超耐久は優先度としては超耐久の方が重要であり、長持ちを犠牲にしての省エネというのは木を見て森を見ず。
壁体内結露に関しても、一年を通じて壁の中の湿度が80%を切るように気候風土に合わせて仕様を設計しております。この年間を通して80%以下を壁の中でキープすること、これを考えておかないと知らない間に壁の中がびしょ濡れになって、カビやサビ、剥離、凍害、断熱性能の低下など建物の寿命を短くする大きな原因となってしまいます。(ポイントは部屋間温度差を低減すること。壁の内装側で気密防湿層をしっかりと隙間なく施工すること。そして万が一湿気が侵入しても一次的に湿度を蓄え、適切に排出する湿度の逃げ道を確保しておくこと)