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壁の中の結露が家の寿命を縮める
空気が冷たいものに触れて急に温度が下がると、それまで空気に含まれていた水蒸気が水となって現れます。これが結露です。
では、なぜ空気の温度が下がると結露が発生するのか。実は、空気は温度が高いほど多くの水蒸気を含むことができます。
つまり、蓄えておける水の量は温度が高いほど多く、温度が低いほど少なくなります。
そのため、特に室内を暖房することで、室内外温度差が大きくなる為、暖かい暖房している室内では問題ないけど、空気が壁の中に
漏れてしまうと、一気に水が溢れてしまう。内部結露は原因はこのような仕組みで発生します。
暖房されるようになった近年の建物では、室内で発生した空気と湿気が室内に溜まってしまう危険性があります。
また、室内に湿気が溜まると、室内表面や壁体・屋根内部での結露・カビ、湿気による藻類の発生、
サビ・剥離・凍害・断熱性能の低下など様々な問題が起きます。
これらの被害を予防するためには、計画段階で建材内部の結露の有無を予測し、その対策を施す必要があります。
日本の家の寿命が短い理由
ヨーロッパ最大かつ最先端の応用技術研究機関であるフラウンホーファー建築物理研究所で開発された建築物理ソフト「WUFI」。
様々な気候条件で壁や屋根を構成する各建材の熱・湿気挙動を正確に予測することができるため、世界中の建築家が愛用しています。
湿度の安定している欧米諸国よりも、高温多湿な日本にこそ必要不可欠なソフトといえます。
ところが、日本では使用している工務店やハウスメーカーはごくわずか。湿気大国なのに湿気を軽視しているから、
日本の家の寿命は短くなってしまいました。
年間を通じて「内部結露」を防ぎます
内部結露の発生しやすい環境は、年間を通して二度あります。
1 つ目は冬場に室内外の温度差で発生する「内部結露」。
2 つ目は夏のエアコンによる室内外の温度差で発生する「逆転結露」です。
これは地域によって結果が変わるため、地域によって仕様が変わります。
ところが、WUFI を使わず、知識も技術も不足している工務店が建てる家は、全国一律の仕様になってしまい、
この2つの結露を抑制しきれずに家の寿命が大幅に縮まる場合があります。
低燃費住宅では全ての地域でWUFI による解析をおこなうことで、「内部結露」を未然に防いでいます。
参考文献