今回は、築30年超のマンションの自然素材を使ったリフォームをご紹介します。
海外生活が長いお施主様は、無垢フローリングを貼りたいというのが第一条件でした。
そこで、フローリングは無垢のオーク材(楢材)をあえて無塗装で使用しました。素材そのものの肌触り、暖かさを大切にしたいというお施主様の希望をかなえるご提案です。
ドアも無垢材で輸入品、国産品のレバーハンドルにはない握り玉にもこだわりました。
キッチンはクリナップ社のラクエラです。リビングに食器棚を置かなくてもいいように収納サイズを大きくいたしました。奥様と娘様お二人で立つことができる様にキッチンと収納の間を広く確保しました。
(左)玄関の結露や靴のニオイにはエコカラットがおすすめです。全体のイメージともマッチしてますね。
(右)窓の無いマンションのトイレにこそエコカラットが活躍します。デザインも様々あります。
アクセントとして使ったシラス壁はデザイン性だけでなく、湿気を調節したりお部屋のニオイを吸着したりと効果も抜群です。
呼吸する壁と床
マンションの悩みの一つに【結露】があります。結露発生の原因は、①湿気過多、②外気と内気の温度差、です。
マンションはコンクリートの壁で囲われていて、内壁の表面はビニール製の壁紙で覆われています。寒い冬の時期や雨の多い梅雨の時期に窓を閉め切ってしまいがち、湿気の逃げ道がなくなるために湿気過多となり、窓やコンクリート壁に結露が発生します。無垢材のフローリングや火山灰で生成されたシラス壁はそんな空気中にある湿気を吸ったり吐いたりして調湿する能力があります。見た目だけではない、雰囲気だけではない、アールデザインが自然素材をおすすめする理由がそこにはあります。
今回用いた『自然素材』
- シラス壁
吸湿性にすぐれ、さらにシックハウス対策、消臭効果、マイナスイオン効果、長寿命住宅を実現するシラス壁。100%自然素材にこだわったシラス壁は2次加工を一切施さないため究極のエコロジー素材。 - 無垢フローリング
無垢の魅力は触れてみればすぐわかる!あたたかい肌触りと足に優しいやわらかさ。さらに、調湿作用、長寿命住宅を実現、地球に優しいエコ素材、そして希少性と高級感があり、お友達に自慢できる 自然素材です。
無垢と一般的なフローリングの違い
日本で一般的にフローリングと呼ばれるものは合板フローリングというもので、ベニヤをボンドで貼り合わせた物です。表面の木目の部分は1ミリほどしかなく、物を落としたりひび割れたら修繕できません。表面が弱いためほとんどの場合ワックスなどの表面保護材で覆ってしまうため呼吸できません。 それに対して無垢のフローリングは15ミリほどの厚みすべてが木そのもの、お好みで色をつけたりも可能ですが自然塗料を使えば調湿機能も保てます。物を落として傷が付いても全く問題がありません。耐久性は半永久的、傷や汚れを自然そのものの味わいとして家族の成長とともに楽しんでみてはいかがでしょうか。