100年住宅の基礎は100年もたなきゃ?コンクリートは水で強くなる?

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以前、天然砕石を使ったハイスピード工法をお伝えした、浦安市弁天の現場ですがついに基礎工事まで進みました。

基礎工事といえば100年住宅を支える大事な大事な工程、目に見えないからといって手は抜きません。

今回は大事な大事な基礎のお話

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設計、監理でいつもお世話になっている、栗原一級建築設計の栗原先生の現場検査。栗原先生の監理はとても厳しく、業界では公的機関の検査より厳しい・・・なんてうわさも・・・

土間にはもちろん断熱材を施工。エネルギーパスによるエネルギー計算に基づいて断熱材の設計をします。

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そしてJIOによる配筋検査。もちろん問題なしでした。

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基礎を100年持たせる秘密の1つ目が「鉄筋のかぶり厚さの確保」

基礎はコンクリートと鉄筋からなる鉄筋コンクリートの構造をとっています。

耐久性の一番のネックは鉄筋が錆びること。

コンクリートはアルカリ性ですが、長年雨風にさらされることで、表面から徐々に酸性が中に入り込んでいきます。

そして鉄筋まで酸性になってしまうと鉄筋が錆びてしまいます。これが「コンクリートの中性化」ですね

鉄筋が錆びるとコンクリートのひび割れに繋がります。

これを避けるべく表面からの厚さ(かぶり厚さ)を十分にとります。

建築基準法では6cm以上ですが、建築工事標準仕様書(JASS5)にのっとり7cm以上を確保します。

基礎自体の幅も12cmでやる工務店もありますが低燃費住宅では17cmしっかりとります。

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配筋検査が終われば次は基礎のコンクリート打設。まずは耐圧盤の打設です。

 


 

基礎を100年持たせる秘密の2つ目が、この「コンクリートの強度」

通常はコンクリートの設計強度18N/m2とするのが一般的ですが、低燃費住宅では最低30N/m2にしています。

同じコンクリートを使ってテストピースを作り、実際につぶしの試験をかけると47N/m2なんて数字が出たことも!

コンクリート屋さんからはよく「これ家だよね??ダムでつくるんかと思ったよ!!」なんて言われちゃいます。

ダムなどの土木建造物が30年で壊れちゃ元も子もありません。50年?100年と持たせる設計をします。

耐久性はこのコンクリートの強度に直結します。

30年もてばいい程度であれば18N/m2で構いませんが(普通の工務店は18〜21Nが多いらしい)、100年もたせるのであれば30N/m2が必要になります。

さぁ、今回の現場はいくつになるでしょうか??結果は1ヵ月後に・・・

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コンクリートが固まり次第、コンクリートに水をまきます。

 


 

基礎を100年もたせる秘密の3つ目がこの「水を使った養生」

セメントは「水和反応」といって水と化学反応することによって強度がでます。

つまりに固まってからは水に浸かっているのが一番いい養生なのです。

固まる前に水に浸かってしまうとただの薄いコンクリート(通称:シャブコン)になってしまうので注意

特にこの打設暑い時期、固まってからほっておくと、すぐに干からびてしまい強度が出る前にひび割れがおきてしまいます。

そうならないようにタイマー式の散水栓からホースを伸ばし自動的に水を送り、コンクリートが乾かないように湿潤状態を保っています。

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型枠を取り払ったら最後にガラスコーティングをします。


 

これが基礎を100年もたせる最後の秘密「ガラスコーティング」です。

かぶり厚さを確保し、コンクリートの中性化を防ぐ。ここまでは優良な工務店であればやりますが、低燃費住宅はそこで満足しません。

表面にガラスコーティングをすることによって完全に酸性をシャットアウト。ここまでやっているのは見たことありません。

 

 


普段はあまり目に付かない基礎ですが、低燃費住宅ではこんなにたくさんの秘密があります。

ぜひ施工中の現場を見に来てください。

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