太陽の恵みを余すことなく -日射の活用について2-

現在アールデザインでは注文住宅の受注・建築・設計や耐震工事等は行っておりません。
注文住宅については、ウェルネストホーム公式サイト までお問い合わせください。

太陽の光を最大限活用するために、低燃費住宅では日射のシミュレーションを行っていることを前回の投稿でお伝えいたしました。

今回は、様々なツールを利用して、低燃費住宅の設計者がどのように設計を行うのか、実例をご紹介いたします。

今回ご紹介するのは、浦安市で新築をしました「リビングの真ん中にピアノがある低燃費住宅」
2年ほど前に建築させていただきました。
トップの写真は冬の12時ごろの日射状況です。
さらに同日の14時ごろの写真も見ると下記のようなことが分かってきます。

12月24日14時

・敷地に対して方位が45度振れていること(きれいに区画された街はこうなっていることが多くあります。)
・南西側の家との距離が近く、高さもあるため、午後は1Fリビングが影になってしまうこと
・敷地南側の隣家は、ちょうど開けており、そこから太陽の光が入ること

これを踏まえて、1Fのリビングには日の光を大きく取り入れようと
部分的に壁を斜めにして南に向け、光を取り込むようにしています。
真南に向けることで窓上の庇も有効に働いています。

午後になると影になってしまう問題を解消するために、
西側には吹き抜けの上に窓を設けて、2Fの高さから光が入るようにしています。
太陽が低くなる冬でも1Fは影になっていますが、2Fには日が当たります。

しかし吹き抜けの窓はこのままでは、夏場にとても暑い環境になってしまいます。
西側は太陽の光が横から入るため、庇もあまり効果がありません。
吹き抜けの上にあるため、すだれなどの設置も難しい場所です。

それを解消するために、こちらの窓には外付けの電動ブラインドを設置いたしました。
真夏はブラインドを降ろして、日差しをシャットアウト!

窓を斜めに向けることによって、お庭を広く取ることもできました。
隣の家との視線も合わなくなり、都市部でも快適な緑の環境をつくることが出来ています。

このおうちの写真はこちらにも掲載していますので、ご興味がありましたらぜひご覧ください。

01eeaef3dbfe078233ebd3f46095604a181e4719f0

こんなことを考えながら、低燃費住宅は設計をしています。
浦安のような都市部で太陽の光を十分に活かすためには、さまざまな工夫が求められます。
敷地をどう料理するか、周辺の家や、方位、周りの樹木などの素材を最大限活かすためにはどうするか
そこが設計者の腕の見せ所だと思いながら、毎回頭を悩ませています。

皆さまのご自宅の計画をお考えの際にも、このようなシミュレーションを行わせていただきます。
ぜひご相談くださいませ。

関連記事

  1. 浦安市今川でモチマキを行います!

  2. 平安時代から続く、家を建てるときの日本の伝統行事「餅まき」

  3. 境界杭

  4. 足場解体中!

  5. 家の寿命を短くしている真犯人「壁体内結露」を生む室内の温度差

  6. シラス壁(吸放湿性能に優れた100%自然素材)

Instagram